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キシリトール
虫歯の原因となる細菌の1つにストレプトコッカスミュータンスという細菌(以下ミュ
ータンス菌)があります。このミュータンス菌は元々口の中には存在しない細菌で
す。歯が生え始める生後8ヶ月頃より、お母さんの口(本人以外の全ての人の口)
から口移しでミュータンス菌が感染します。そして赤ちゃんの口の中で繁殖して
いくのです。
繁殖してしまったミュータンス菌にキシリトールはどのような働きをするのでしょ
うか?
ミュータンス菌は砂糖を栄養にして酸を産生し、その酸が歯を溶かして虫歯を
作っていきます。
一方、キシリトールの場合もミュータンス菌に取り込まれますが、全く栄養にな
らず、酸も産生しません。ミュータンス菌は栄養不足になりエネルギーは次第に
消耗していきます。歯にしがみつく力も弱りその結果、ミュータンス菌が激減し
て虫歯ができにくくなります。
20年も前からキシリトールを使用してきたフィンランドでは、今では世界一虫歯
の少ない国になりました。この結果をみても、キシリトールが虫歯予防に有効だ
ということがわかります。